数あるLEDのメリットの中でも最も大きいものが発光効率の高さ、つまり消費電力の削減です。
従来の白熱電球やハロゲン電球等の場合は熱となって失われる電力が多く、電球自体が大変熱くなります。
対してLEDは発する光に赤外線が少ないため供給される電力の多くが発光に使われ、ほとんど熱が含まれません。
そのため従来の白熱電球やハロゲン電球等と同等の明るさを出す為に必要な消費電力が少なくて済み、電気料金を大幅にカットできます。
また、発熱しないため電球自体の温度も低くなり、熱による製品の劣化も起こりづらくなります。この特性は長寿命のメリットにも繋がります。
さらに空調の負荷軽減による節電効果にも期待できます。
LEDとは発光ダイオード(light emitting diode)の略です。
発光ダイオードは電気を流すと発光する半導体素子で、発光部分に半導体を使っているため従来電球のフィラメントなどに比べて劣化・破損しにくく、寿命が大幅に伸びました。
従来のハロゲン電球の寿命が約3,000時間。白熱電球が約1,000時間。蛍光灯が約6,000~10,000時間。
比べて、LED電球は約20,000~40,000時間と長寿命です。
※時間は設計寿命であり保証するものではありません。
※設計寿命は商品により異なります。
また、頻繁に点灯・消灯を繰り返しても寿命に影響を与えないため、人の出入りの多い場所のLED化や、電球交換が面倒な箇所のLED化などは特に効果的です。
LEDは従来の電球に含まれる可視光線以外の紫外線や赤外線(熱線)が少ないので、商品への影響が軽減されます。
可視光線とはヒトの目で認識可能な光の波長の事を指し、下限は360~400nm(ナノメートル)、上限は760~830nmです。
この波長より短いものを紫外線、長いものを赤外線と呼び、ヒトの目では認識できなくなります。
LEDから放出される光の波長は、青色が450nm前後、緑色が520nm前後、赤色が660nm前後であり、可視光線範囲外の紫外線や赤外線をほとんど発していません。
そのため、これまで防ぐ事が難しかった紫外線の日焼けによる色あせや、赤外線の熱による生鮮食品などの劣化が軽減されます。
ほとんどの場合、LED電球が従来の電球(白熱電球、ハロゲン電球等)と同等の明るさを出す為に必要な消費電力は約8~10分の1程度で済み、電力消費を抑える事が出来ます。
そのため電気が作られる過程で排出されるCO2の量も抑える事が出来ます。
LED照明は水銀を含みませんので、有害な排出物を出さず産業廃棄物の削減となります。
※従来の電球型蛍光ランプには5〜20mg/本の水銀が含まれるため、適正な廃棄が必要とされています。
※従来の蛍光灯には一部に鉛が使用されているため、特定産業廃棄物扱いになります。
前述の通りLEDの光の波長は可視光線範囲に収まっており、紫外線を好む虫類が紫外線を認識出来ないため、照明に虫がほとんど寄り付かなくなります。
虫を餌とする蜘蛛も集まらなくなり、虫の死骸やフンも減って照明の周囲を衛生的に保つ事が出来ます。
従来電球や蛍光灯は紫外線や赤外線を多く発するため、耐久性や耐熱性などの面からカバー部分にガラスを使わざるを得ませんでした。 LEDは紫外線や赤外線をほとんど発しないため、軽量で衝撃に強いポリカーボネートを採用する事ができるようになりました。
従来の蛍光灯や電球型蛍光灯は内部の水銀が蒸発することによって明るくなりますが、蒸発に必要な熱量に達するまでに時間がかかるため、すぐには明るくなりません。
LEDは点灯後すぐに100%の明るさにする事ができます。